どう考えても日記じゃない
カチカチ、と時計の音が部屋に響く。手にはシャープペン。目の前には参考書と問題集。
「……むー…」
くるくるとシャープペンを回しながらそう呟く。
そして問題と参考書を交互に見る。
「…ん…あ、もしやこの公式で…!」
解けるかもしれない!そう思ったときだった。
ピンポーン。
「……」
悩んでいた問題がやっと解けそうだっていうときに、玄関のチャイムが響く。
…居留守。うん、居留守でいいや。それよりも、今はこっち。
ピンポーン。
「……」
無意識にシャープペンを握る手に力が入る。
ピンポーン。……がちゃり。
「……え?!」
いやちょっとまって、今しちゃいけない音がした気がするんだけど!?
あわてて部屋から出てそろりと壁に沿いながら玄関の方へと足を進める。
「…ってぎぎぎ銀八先生!?」
「お、なんだよ。いるじゃねーか。鍵かけないで出掛けてんのかと思ったぞ」
「そんなことしませんよ!っていうか何勝手に入ってきてるんですか!!」
こっちは空き巣とかかと思ったというのに。今の時代は寧ろ殺されるかもしれないし。うう、怖い。
「そう怒るなって。テスト勉強行き詰ってんじゃねーかと思ってな。ほらほら、差し入れー」
そうしてあたしに見せ付けるように持ち上げたソレは、
「あぁぁあー!商店街にできた新しいケーキ屋の…!!」
「ぴんぽーん。どーだ、ちょっと休憩しねーか?」
「する!するする!じゃあ今から紅茶入れてきますね!…あ、いちご牛乳のほうがいいです?」
「あー、今日は紅茶でいいや。でも砂糖つけといてね」
そういいながら先生は靴を脱いで家に上がる。
「ううー!おいひいっ!」
「頭使うと糖分が欲しくなるからなー」
「先生は頭使って無くても糖分欲しがってますよね!」
「うるせーよ」
ふわりと甘い香りの漂うリビングであたしはケーキをほお張りつつ、銀八先生の食べているミルフィーユをチラリと見る。
「…すごーい」
「?何が?」
「いや、あたしミルフィーユってそうやって綺麗に食べれないんですよ。絶対崩れるんですよ」
先生のミルフィーユは、型崩れもしていなくて、なんか、綺麗。
「俺は器用だからねー。そして糖分王だから!」
「器用…とかいうもんなのかーもぐもぐ」
「あれ?スルー?ツッコミは無しかよコノヤロー」
「っていうか、何でわざわざ家まで来てくれたんです?」
「うん?あぁ…最近勉強ばっかりで眉間にシワ寄せてばっかりだったお前の笑顔が見たかったからかなー」
「……っえ、ええ!?」
あまりにさらりと言われたその言葉が頭の中で回る。
「ほらほら、口元クリームついてんぞ」
そう言うと同時に先生は机に手をかけてあたしの方に体を乗り出し、口元のクリームをぺろりと舐めとった。
「~~~~~!!!」
「んー、やっぱり美味ぇなー。しつこい甘さじゃなくてあっさりしつつも、ちゃんと甘さは…」
生クリームについてを語る声も聞こえなくなるほどに、あたしの頭はぐるぐると回っていた。
あたしの頭が落ち着いた頃、部屋に戻って問題集を見てまた頭を抱えることになるのは、目に見えていた。
差し入れという名の邪魔
(でも嫌じゃないと思っている自分よ!テストは近いんだよ!ピンチなんだよ!)
***
…っていうのを勉強しながら妄想してました(長ェ!!
アンケートで甘めが伸びてきてるのでちょっとだけ甘くしてみたり。書いてて物凄く恥ずかしかったり。
「……むー…」
くるくるとシャープペンを回しながらそう呟く。
そして問題と参考書を交互に見る。
「…ん…あ、もしやこの公式で…!」
解けるかもしれない!そう思ったときだった。
ピンポーン。
「……」
悩んでいた問題がやっと解けそうだっていうときに、玄関のチャイムが響く。
…居留守。うん、居留守でいいや。それよりも、今はこっち。
ピンポーン。
「……」
無意識にシャープペンを握る手に力が入る。
ピンポーン。……がちゃり。
「……え?!」
いやちょっとまって、今しちゃいけない音がした気がするんだけど!?
あわてて部屋から出てそろりと壁に沿いながら玄関の方へと足を進める。
「…ってぎぎぎ銀八先生!?」
「お、なんだよ。いるじゃねーか。鍵かけないで出掛けてんのかと思ったぞ」
「そんなことしませんよ!っていうか何勝手に入ってきてるんですか!!」
こっちは空き巣とかかと思ったというのに。今の時代は寧ろ殺されるかもしれないし。うう、怖い。
「そう怒るなって。テスト勉強行き詰ってんじゃねーかと思ってな。ほらほら、差し入れー」
そうしてあたしに見せ付けるように持ち上げたソレは、
「あぁぁあー!商店街にできた新しいケーキ屋の…!!」
「ぴんぽーん。どーだ、ちょっと休憩しねーか?」
「する!するする!じゃあ今から紅茶入れてきますね!…あ、いちご牛乳のほうがいいです?」
「あー、今日は紅茶でいいや。でも砂糖つけといてね」
そういいながら先生は靴を脱いで家に上がる。
「ううー!おいひいっ!」
「頭使うと糖分が欲しくなるからなー」
「先生は頭使って無くても糖分欲しがってますよね!」
「うるせーよ」
ふわりと甘い香りの漂うリビングであたしはケーキをほお張りつつ、銀八先生の食べているミルフィーユをチラリと見る。
「…すごーい」
「?何が?」
「いや、あたしミルフィーユってそうやって綺麗に食べれないんですよ。絶対崩れるんですよ」
先生のミルフィーユは、型崩れもしていなくて、なんか、綺麗。
「俺は器用だからねー。そして糖分王だから!」
「器用…とかいうもんなのかーもぐもぐ」
「あれ?スルー?ツッコミは無しかよコノヤロー」
「っていうか、何でわざわざ家まで来てくれたんです?」
「うん?あぁ…最近勉強ばっかりで眉間にシワ寄せてばっかりだったお前の笑顔が見たかったからかなー」
「……っえ、ええ!?」
あまりにさらりと言われたその言葉が頭の中で回る。
「ほらほら、口元クリームついてんぞ」
そう言うと同時に先生は机に手をかけてあたしの方に体を乗り出し、口元のクリームをぺろりと舐めとった。
「~~~~~!!!」
「んー、やっぱり美味ぇなー。しつこい甘さじゃなくてあっさりしつつも、ちゃんと甘さは…」
生クリームについてを語る声も聞こえなくなるほどに、あたしの頭はぐるぐると回っていた。
あたしの頭が落ち着いた頃、部屋に戻って問題集を見てまた頭を抱えることになるのは、目に見えていた。
差し入れという名の邪魔
(でも嫌じゃないと思っている自分よ!テストは近いんだよ!ピンチなんだよ!)
***
…っていうのを勉強しながら妄想してました(長ェ!!
アンケートで甘めが伸びてきてるのでちょっとだけ甘くしてみたり。書いてて物凄く恥ずかしかったり。
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